皆さんは、ご自分のFXチャートに、いったい何個のインジケーターを導入しておられるでしょうか?
私のチャートに導入されているのは参考程度に利用する「移動平均線」のみです。
なぜなら、FXで儲けるのに必要なのは、純粋なローソク足だけで十分だからです。
では、今回と次回の記事で、ローソク足の動きだけでおこなえる簡単なスキャルピング手法をご紹介したいと思います。
この手法は、勝率が60%を少し超える位で、「相場の原理原則手法」に比べれば決して高くはありませんが、その分、エントリーポイントが多く、なおかつ、リスクリワード比率をかなり高くすることができると言う点で素晴らしい手法です。
しかし、この手法を理解するには、まず酒田五法について理解する必要がありますので、まずはその点から考えてみましょう。
そして、次回の記事で、その手法の具体的なエントリー方法や損切り位置、利益確定方法の設定など、手法の内容を全てをご紹介したいと思います。
目次
酒田五法:勝率60%のスキャルピング手法の基礎
酒田五法とは、1924年に生まれた天才相場師、本間宗久が考案した手法のことです。
そして、この方が世界的に有名な日本独自のチャート方式、「ローソク足」を考案したとも言われています。
どちらにしても、それほど古いものが現代でも役立つわけですから、まさに天才相場師であったと言うことができるでしょう。
そして、その酒田五法とは、具体的には以下の5つのものからなっています。
- 三山
- 三川
- 三空
- 三兵
- 三方
ただ、この5種類の方法、全てがFXに対応をするわけではありません。
例えば、下記の添付図にありますように、「三空」と呼ばれるものは、ローソク足の3本の間に、それぞれ窓が開いてしまう状況のことを指しています。
しかし、株式取引とは違い、FX相場は24時間動き続けていますので、月曜日以外にこのような窓開けが生じることがないので、「三空」はせいぜい週足でしか起こらないでしょう。
そのため、私たちが実際にトレードで使用することは無いでしょう。
そして、それ以外の「三兵」や「三方」もそれほど有効ではありません。
ですから、私たちがFXで活用できるのは「三山」と「山川」だけです。
スキャルピングでの酒田五法のかなめ:「三山」、「三川」
酒田五法の反転チャートパターン:「三山」
三山とは、私たちがよく知っているチャートパターンのことを指しています。
それは、トリプルトップと三尊天井のことをいいます。
ですから、このチャートパターンは、ダブルトップと同じように、相場が何度も上に上がろうとしたものの、上に上がりきることができなかった結果を指しています。
そのため、当然のことながら、そこから下落していく可能性が高いことを示しています。
ですから、相場の全体の流れが転換していくことを予測するのに、活用することができるでしょう。
実際のチャート上では以下のように現れます。
酒田五法の反転ローソク足パターン:「三川」
どうぞ、下の添付図をご覧ください。
この中に書かれていますように、三線の中にも合計12種類もの多彩なバリエーションがあることがわかります。
しかし、これら全てを覚えてトレードに活用するのは、ほぼ不可能ですので、下の方に載せられています、「山川の基本要素」だけを覚えましょう。
その中でも、3つのみで十分です。
それは、「星」と「つつみ」と「たくり」と言うものです。
山川の基本要素3選:「星」、「つつみ」、「たくり」
三川の基本要素①:星
これは、陽線が発生した後、ほぼ十字線に近い小さな同値線が発生することをいいます。
これは注目すべき水平線などに接触した後、売りと買いが拮抗しているゆえに上にも下にも行けず、小さな十字線を示していることがわかります。
チャート上では以下のように発生します。
三川の基本要素②:つつみ
つつみとは、注目すべき水平線に接触した後、すぐにその次の足で前回の大陽線(陰線)を包み込んでしまうほどの陰線が発生し、下に叩き落とされる状態を示しています。
このことから、その水平線が世界一のトレーダーによって、意識されていることがわかります。
チャート上では以下のように発生します。
三川の基本要素③:たくり
たくりとは、注目すべき水平線に当たった瞬間に、そのローソク足内で大きな反発を起こすことを指しています。
ですから、そのローソク足は長い上ヒゲ、もしくは下ヒゲを作って跳ね返ってくる状態を指しています。
これは、三川の3種類の中で最も大きな反応を示した場合で、世界中のトレーダーが「そこまで来たらすぐに売ってやろう」と考えていたことを示しています。
チャート上では以下のように発生します。
いかがでしたか?
このようにして、三山つまり、トリプルトップや三川の3種類の基本要素だけを考えても、十分にエントリーできそうな気がしてきたのではないでしょうか?
ただ、注意すべききことが1点あります。
それは、この三川の反転ローソク足が出れば、エントリーすれば良いということでは、決してありません。
こんなローソク足はいたるところで、発生するからです。
ですから、大切なのはあくまで、重要な水平線に当たった時に、これらの反転ローソク足を示したときのみが、エントリーチャンスであるという事です。
そうです、逆に言えば注目すべき水平線に、アラートもしくはEメール送付をセットしておいて、その水平線に当たった瞬間に、ローソク足が反転する形を示せば、そこからエントリーをしていけると言うことなのです。
しかも、それが長期足の流れに沿った押し目買いポイントであれば、損切りを極端に少なく、利確をとてつもなく広くとることができる可能性を秘めているのです。
では、実際にそれをスキャルピングに、どのように活用していくことができるのでしょうか?
次回は、過去検証のリアルな数字とともに、勝率60%のそのスキャルピング手法についてご一緒に考えていきましょう。
まとめ
昔に考案された酒田五法には、5種類のパターンが存在する。
それは、三山、三川、三空、三兵、三方である。
しかし、その中でFXで実際的に使用できるのは、三山と山川のみである。
三山とは、私たちにとってなじみぶかい「トリプルトップ」や「三尊天井」を示しており、それらを見つけることによって相場の転換を予測することができる。
山川にも様々なパターンがあるが、その中でも3つの基本要素、「星」「つつみ」「たくり」だけを覚える必要がある。
それらは、注目すべき水平線に当たったときの反発を表すので、それを活用してスキャルピングをおこなうことができる。
本日も、最後までご覧くださり、本当にありがとうございました。
最速FXブログのケンジでした。
コメント