FXに関連した様々なサイトを見ると、デモトレードから始めた方が良いという記事がたくさんありますね。
まぁ、それも当然のことですよね。
スーパーの食品の試食のように、少し食べさせて買わせるのと同じで、無料で始められるデモトレードを進めて、口座開設させたら、それでアフィリエイトの収入が入るわけですから。
しかし、そうしたサイトで言われている「デモトレードが良い」と言うのは真実なのでしょうか?
結論から申しますと、デモトレードを長時間おこなうことはおすすめしません。
なぜなら、デモトレードのメリットは大変わずかで、デメリットの方が大きいからです。
ではなぜそのように言えるのでしょうか?
今日はその点を考えてみましょう。
目次
FX初心者がデモトレードをするメリット
デモトレードのメリット①:各FX会社のトレード方法を試すことができる
FXトレードの操作方法は決して簡単ではありません。
様々な注文方法があり、FX会社によって名前も方法も全く異なるため最初はボタンの押し間違いや注文の間違いが多発します。
ですから、自分が取引しようとしているFX会社の注文の仕方に慣れるためにデモトレードで覚えるというのは間違いではありません。
なんとメリットはこれだけです。
デモトレードとは少し違いますが、MT4で過去検証のをするのは絶対必要な事です。ですから、デモ口座を作ってMT4をダウンロードするのはとても良いことです。
では、それを何倍も上回るデメリットについて考えてみましょう。
FX初心者がデモトレードをするメリット
デメリット①:自分の手法を試すには、時間がかかりすぎる。
いくつかのサイトでは、「デモトレードを使って自分の手法の勝率やエントリータイミングなどを覚えると良い」と書かれているものがありますが、それは絶対にお勧めしません。
これまでの記事でも、お伝えしてきましたように、1つの手法の勝率を測るには、少なくとも100回のトレードが必要です。
ですから、あなたの手法が勝てる手法なのかを確認するのに、デモトレードで100回もトレードをしていたら、それだけで数ヶ月が過ぎてしまうことでしょう。
その結果として、勝てない手法であるということがわかったとすれば、あなたは何年たっても勝ちトレーダーになることができないからです。
ですから、手法の優位性を確認したいのであれば、無料のMT4を使うか、有料のフォレックステスターなどを使って過去検証をする方が、数百倍も時間を短縮することができるのです。
その過去検証の仕方や、そのために有効な無料のインジケーターに関しては下記をご覧ください。
デメリット②:実際のお金がかかっていないのでプロスペクト理論など本来の相場の怖さを体験することができない
あなたがデモトレードで、100万円の取引をおこなったとしても、何の怖さを感じる事はないでしょう。
なぜなら、それはただのゲームだからです。
しかし、リアルトレードになれば大違いです。
あなたは、1ピップス動くたびに一喜一憂することでしょう。
そして、利益になればすぐに確定したくなりますし、損切りはいつまでも放置しておきたくなるという「プロスペクト理論」が必ず顔出すのです。
しかし、そうした要素が一切存在しないデモトレードは、はっきり言って時間の無駄なのです。
ですから、もし最低限のリスクでトレードをおこないたいのであれば、1000通貨から取引を行うことのできるFX会社で、少額トレードから始めることをお勧めいたします。
そうすれば、そのようなメンタル面の訓練をおこなうこともできるでしょう。
デメリット③:スリップページやスプレッドの開きが存在しない。
FXの世界は必ず、私たちトレーダーにとって、不利なように動くように定められています。
例えば、スリップページと呼ばれる価格が、設定しておいたものよりも滑って、より不利な価格で約定されると言うことが時折生じます。
それとは対照的に、自分の利益になる方向に爆発的に価格が動いたとしても、100%きっちりと私たちの設定した価格で止まってしまいます。
ですから、簡単に言うと負けるときはたくさん負けても、勝つ時は設定した通りにしか勝てないと言うことです。
これを、「価格が滑る」とか「スリップページ」と言います。
そして、この事柄がデモトレードでは一切生じません。
ですから、あなたがデモトレードで優位性があると感じた手法であってもリアルトレードではスリップページなどにより通用しない場合があるのです。
例えば、ブレイクアウト手法などがこれに該当します。ブレイクアウト手法の特徴に関しては以下をご覧ください。
»ブレイクアウト手法、押し目買い手法比較、おすすめはどっち?
それに加えて、スプレッドの開きと言うものも存在します。
これは原則固定と書かれているFX取引会社であったとしての雇用統計やFOMCなど重要指標の前などには、スプレッドが0.3pipsから5pipsに広がったりすることがあることです。
そうした事柄が生じた場合、あなたのトレードは最初から、かなり負けた状態からスタートしてしまうのです。
こうした事柄もデモトレードでは一切生じません。
ですから、こうした私たちにとって不利な事柄が全く生じないFXゲームで勝てたとしても何の意味もないのです。
デメリット4:エントリーポイントの厳選や損切り後の学びがない。
FXトレーダーとして成長するのは、自分の本物のお金かけて、様々な優位性によりエントリーポイントを厳選するときです。
また、そのように厳選したトレードが負けたときに、トレード記録を付け、「いったいなぜ負けたのだろうか?、負けたポイントに共通点は無いか?」といった反省をすることによっても成長できます。
では、あなたは1円もかかっていないデモトレードで、そこまで真剣にトレードできるでしょうか?
通常は、めんどくさくてできないと思います。
しかし、リアルトレードでは、それらは絶対に必要になりますので、できるだけデモトレードから早く抜け出した方が良いのです。
デメリット5:1円のお金にもならない
これは、FXゲームですから当然の事ではありますが、あなたが何時間デモトレードをおこなったとしても、1円の収益も上がりません。
上記の通り、あなたがもし、自分の手法の優位性を確認したいのであれば、過去検証をおこなったほうが早いです。
また、トレードする感覚を味わいたいのであれば小額でトレードする方が良いわけですから、1円にもならないFXゲームをおこなう必要は無いのです。
では、このようにメリットとデメリットについて理解できた私たちは、一体どうすれば良いのでしょうか?
FX初心者が勉強する順番
FXのまったくの初心者であれば、以下の様に勉強をしていくことをお勧めいたします。
- このブログなどに書かれているFXの基本的な知識(専門用語や手法など)を取り入れ十分に理解する。
- デモ口座を作って、自分のパソコンにMT4を導入し、インターネット上で見つけた自分に合いそうな手法を過去検証をする。
- 過去検証を通して、優位性の高い手法を見つけることができたのであれば、各FX会社のデモトレードを用いて、操作方法を30分から1時間ほど勉強する
- 操作方法に慣れたら、1000通貨もしくは、1万通貨など小額でトレードをおこない、プロスペクト理論の感覚やスリップページなどを体験してFX取引の現場を体験してみる
まとめ
デモトレードのメリット
- 各FX会社のシステムの操作方法が複雑であるため、その操作方法を覚えることができる。
デモトレードのデメリット
- 自分の持つ手法の優位性、勝率などを確認するためには時間がかかりすぎる。
- 実際のお金がかかっていないのでプロスペクト理論などリアルな緊張感を味わうことができない。
- スリップページやスプレッドの開きなどトレーダーにとって不利に働く要素を体験することができない。
- エントリーポイントの厳選や損切り後の学びがない。
- 一切、1円もお金にならない。
そのために、MT4で過去検証をおこない、自分の手法の優位性を確認することができれば、小額のトレードでも良いので実際のトレードをおこなうことをお勧めする。
本日も、最後までご覧くださり、本当にありがとうございました。
最速FXブログのケンジでした。
コメント