本日は、FX投資をおこなっていく中で、欠かすことのできないチャートの地図に相当する、相場のフラクタル構造について考えていきましょう。
この点を十分に理解していなければ、別の相場の真理である「ダウ理論」や「エリオット波動」に沿ってトレードおこなっても、思惑通り価格が伸びていかず、自分の手法に対する不信感が強まってしまいます。
このフラクタル構造を理解することによって、今現在、価格がチャートのどの部分に存在しているのかについて、見分けることができる様になるでしょう。
そして、プロトレーダーと同じ、上空からの地図を手に入れることができるでしょう。
目次
相場の真理:フラクタル構造とはなに?
FXのフラクタル構造とは、相場がちょうどマトリョーシカのように、チャートの1つの波の中に同じ形の小さな波が、隠れている状態のことを指しています。
ですから、例えば、日足で「エリオット波動」の第1波を形成したときには、それを4時間足で見てみると、日足の1波の中に4時間足の1波から3波までが隠れているのが分かります。
そして、その4時間足の1波の中にも、30分足の第1波から3波までが隠されているのです。
以下のチャートからその事を確認してみましょう。
30分足の1から3波 (青い線)
30分足の1から3波が4時間足の1波になる(赤い線)
4時間足の1から3波が日足の1波になる (黄色い線)
しかし、なぜ私たちはこのことを理解してトレードをおこなう必要があるのでしょうか?
現在、監視している足(1時間足など)のみを利用し、「相場の原理原則」に従ってトレードをおこなうのでは不十分なのでしょうか?
フラクタル構造を理解していることの優位性
このフラクタル構造を理解していることの利点は主に2つあります。
利点①長期足編:利益確定を伸ばすか?やめるか?決定できる
フラクタル構造を知れば、トレードをおこなおうとした時に、その監視足よりも大きな時間足の場所を確認するようになります。
すると、現在のポジションの利確を伸ばすことができそうなのか?それとも、前回高値で利確しておいた方が良いのかを判断することができるようになるのです。
例えば、下のチャートをご覧ください。
あなたが、これから1時間足で「相場の原理原則手法」に従ってトレードをおこなおうとしている場面を想像してみてください。
どちらのチャートも、手法のルールに沿って適切な場所で、エントリーをおこなっているのがわかるかと思います。
しかし、その部分をもっと広い視野で、4時間足で見てみるとどうでしょうか?
トレードしようとしている、エリオット波動の位置が全く違うことがわかるかと思います。
最初のトレードのほうは、エリオット波動の第1波が終了し、第2波に入っていく状態の時ですので、利益確定を伸ばしてはいけない場所であることが、わかるかと思います思います。
それとは対照的に、2番目のエントリーのほうは、4時間足で、これから第3波が始まるところですので、うまくいけば4時間足の第3波を取りきることも視野に入れても良いかもしれません。
このように、フラクタル構造を理解する1つ目の利点は、相場の広い視野で見ることにより、チャートの現在地を理解することができるという点です。
利点②短期足編:短期足での第1波を確認してエントリーすることにより勝率を上げる
2つ目の点は、より小さな時間して、エントリーポイントを確認することです。
これまでお伝えしてきましたように、相場はどの時間足でもフラクタル構造になっています。
ですから、あなたが現在、1時間足で「エリオット波動」を確認できたとすれば、その部分の15分足でも同様に「エリオット波動」に沿って動いていくことがわかります。
ですから、あなたが1時間足で、エリオット波動の第3波の最初からエントリーをおこなおうと思った場合には、15分足に切り替えて、15分足の第1波から入っていくことができれば、あなたが2重の証拠を持った状態でエントリーをおこなうことができるのです。
この点について詳しくは、以下の記事で説明されていますので、どうぞご参照ください。
»FX初心者が大損しない勉強法 その⑩:マルチタイムフレーム(短期足)
ですから、今日勉強した2つの事つまり、
①長期足での、現在地がどこであるかを知っていること。
②短期足でも、流れが変わったことを確認してからエントリーをおこなう。
という方法を知っているのと、ただ単に1時間足だけを見てエントリーをおこなうのとでは、雲泥の差が存在するのです。
そして、そのようなエントリーこそが、プロのエントリーの姿なのです。
よりプロに近いエントリーをおこなうために、フラクタル構造を思いに止めながら、トレードをおこなっていきましょう。
まとめ
フラクタル構造を理解することによって、チャートの現在地を知ることができる。
①長期足:自分が現在、監視している足よりも、長期の現在地を知ることによって、利益をより伸ばすことができるかどうかを確認することができる。
②短期足:監視足の第3波を取ろうと思ったとき、短期足の第1波が発生した部分で、エントリーをおこなえば、確実なエントリーをおこなうことができる。
本日も、最後までご覧くださり、本当にありがとうございました。
最速FXブログのケンジでした。
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