皆さんは、FXをしていますと、できるだけチャート監視することなく、わかりやすいブレイクアウト手法があれば良いと思ったことがありませんか?
しかし、ブレイクアウト手法は分かりやすいものの、ダマシなどが多く発生して、どうしても勝率が上がらないと思われるのではないでしょうか?
確かに、私が行った上記の過去検証のデータを見ても分かりますように、通常のブレイクアウト手法は勝率55.7%(185勝147敗332トレード中)と決して高くありません。
私も、何とか改善できないかという思いを持って、あらゆるブレイクアウト手法を試してきました。
しかしながら、基本的にブレイクアウト手法は、ダマシやスリップページなどが発生してしまうために、優位性を得るのが簡単ではありません。
しかし、今日は1000回を超える過去検証の結果として見つけることのできた、平均勝率70%の「ステップブレイクアウト手法」をご紹介したいと思います。
この手法は、主に4種類のパターンからなっています。
それぞれ、方法と勝率が違いますので、お好みに合わせてお選びになって運用してみてください。
その4つのパターンと勝率は以下の通りです。
- ①:ライン直前のもみ合いパターン 勝率78.0%
- ②:ライン抜け後、もみ合いパターン 勝率85.7%
- ③:ラインを1回抜けて、戻って抜けるパターン 勝率62.3%
- ④:ライン抜け後、ラインで止まった所で押し目買いパターン 勝率72.9%
では最初に、この「ステップブレイクアウト手法」の共通の特徴について考えてみましょう。
目次
ステップブレイクアウト手法の特徴
この手法は、ブレイクアウトでよく発生するダマシやスリップページなどを回避するために、直近の高値にIFO注文を仕掛けておき、放置しておけば良いと言うような安易なものではありません。
あくまで、ステップと言う言葉がついていることからわかりますように、ブレイクしたときに背中を預けられる強力な壁(根拠)があるかどうかを確認する必要があります。
そして、その壁をステップとして、上に跳ね上がると確信できるのです。
その壁とは、大小様々なレンジ帯、もしくはレジサポラインです。
ですから、まずは以下のチャートの通り、少なくとも2か所以上チャートが止められているラインを見つけてください。
そこは、確実に多くのトレーダーから壁として意識されています。
その壁で、ローソク足がどのような動きをするかを、4種類のパターンに分けてブレイクアウトでエントリーしていくのが、「ステップブレイクアウト手法」なのです。
では、その4種類のブレイクアウトパターンを勝率と共に見ていきましょう。
ブレイクアウト①:ライン直前のもみ合いパターン 勝率78.0%
32勝9敗=41取引 勝率78.0%
これは以下のチャート通り、重要ラインの手前付近で、チャートが小さなレンジ相場を形成し、上下にもみもみした後、そのラインを抜けていくところでエントリーをすると言うものです。
ブレイクアウト①の優位性の根拠
このパターンに優位性があるのは、直近の高値ラインの付近でレンジ相場を形成すると言う事は明らかにそのラインが意識されていることを示しています。
そして、その売りと買いが交錯したレンジ帯を抜けたと言う事は、買いが勝ったと言うことを示していますので、ダマシが起こりにくく、そのまま上昇していきやすいと言う状態になるのです。
そして、その後再び、直近高値ラインに価格が戻ってきても、そのレンジ帯が壁の役割を果たしてくれますので、そのレンジ帯の下端に損切りを置いておけば安心と言うわけです。
ブレイクアウト②:ライン抜け後、もみ合いパターン 勝率85.7%
6勝1敗=7取引 勝率85.7% (検証回数が少ないため、注意!)
これも、上記のパタ-ンとよく似ていますが、重要ラインを抜けたすぐ下(上)の部分でレンジ帯を形成してくれる場合があります。
そうした場合、上記の通り、そのレンジ帯抜けからエントリーし、その上に損切りを置くことができます。
ブレイクアウト②の優位性の根拠
こちらも上記と同様で、何度も意識されている重要なラインを抜けた直後にレンジ帯を形成すると言う事は、そのラインが意識されていることを示しています。
そして、そこから下抜けた場合に、そのレンジ帯と重要なラインが壁の役割を果たしてくれますので、それだけで十分の優位性を発揮してくれるのです。
ブレイクアウト③:ラインを1回抜けて、戻って抜けるパターン 勝率62.3%
68勝41敗=109取引 勝率62.3% (最も出現回数が多い)
これは重要なラインをヒゲではなく、実体でしっかりと抜けた後に、再び内側に入ってきた後、再度先程の高値を抜いたところでエントリーを行うと言う方法です。
ブレイクアウト③の優位性の根拠
これはちょうど、最初の攻撃でヒビが入った扉を、次の攻撃で一気にこじ開けるような流れですので、そのまま上昇しやすい傾向があるのです。
また、通常のブレイクアウトであれば、直近安値に損切りを置く必要がありますので、損切りまでが遠くなってしまう可能性があります。
しかし、このパターン場合は、重要なライン付近で小波を作ってくれることによって、その小波の下の部分に損切りを置くことができます。
ですから、リスクリワード1であれば、その分、利確まで到達するのが容易になると言う利点があるのです。
ブレイクアウト④:ライン抜け後、ラインで止まった所で押し目買いパターン 勝率72.9%
27勝10敗=37トレード 勝率72.9%
これは少し、押し目買いの要素も含んでいますが、以下のチャートのようにブレイクアウトから入っても大丈夫です。
これは、何度も止められた重要なラインをしっかりと下抜けた後に、もどりを作って、重要なラインで反発ローソク足を形成したり、短期足でトレンド転換を示した時に、押し目買いのスタイルでエントリーするパターンです。
ブレイクアウト④の優位性の根拠
この形はブレイクアウトでも、押し目買いからでも入れます。
どちらにせよ、重要なラインがレジサポ転換してきたのを確認して押し目買いでエントリーを行いますので、再度そのラインが上抜けしてしまう可能性は低くなります。
そして、損切りはその重要なラインの上側に置かれますので、損切りも小さくすることができ、リスクリワード1であれば、直近安値までで利確を収めることもできるのです。
ステップブレイクアウト手法について学んで言えること
このステップブレイクアウト手法のどのパターンも、必ず防衛ラインを確保してからエントリーしていることがよくわかります。
通常のブレイクアウトはダマシと言うものがよく発生してしまいます。
それは、ヒゲでエントリーしたり、再び戻ってくることがないように壁を形成していないからです。
しかし、それに比べて今日学んだ4つの方法は、どれも何度も意識されているラインを背にしていたり、小さなレンジ帯を壁にしていたりと、背中を預けられるものをしっかりと確保してから、エントリーしていることがわかります。
このような根拠を重ねたエントリーこそが、優位性のあるプロのエントリーなのです。
まとめ
「ステップブレイクアウト手法」には、4種類のパターンがある。
- ①:ライン直前のもみ合いパターン 勝率78.0%
- ②:ライン抜け後、もみ合いパターン 勝率85.7%
- ③:ラインを1回抜けて、戻って抜けるパターン 勝率62.3%
- ④:ライン抜け後、ラインで止まった所で押し目買いパターン 勝率72.9%
本日も、最後までご覧くださり、本当にありがとうございました。
最速FXブログのケンジでした。
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