前回の記事では、スキャルピング、デイトレード、スイングのそれぞれの特徴について考えることができました。
そして、それらの特徴を踏まえ、加えて、7年間のリアルトレードの経験に基づいて判断したところ、最も FX のトレードに向いているスタイルはデイトレードであることをお伝えしました。
なぜそのように断言できるのでしょうか?
今日は、その点を一緒に見ていましょう。
目次
スキャルピングとスイングの絶対的な欠点
これまで、考えてきましたように3つのトレードスタイルには、それぞれ利点と欠点はあります。
ですから、こうした事柄を考えた上で、ご自分の正確ぴったり合ったトレードスタイルを選ぶことができます。
しかし、私が7年間の FX トレードの経験を通してお勧めできるのは、デイトレードだけです。
なぜなら、私が考えるにスキャルピングトレードとスイングトレードには、絶対的な欠点があると思うからです。
語られないスキャルピングトレードの重大な欠点
たしかに、スキャルピングトレードは資金の回転率が高く、わずかな損失で済ますことができるので、精神的な負担は軽いかと思います。
ですから、私も最初はスキャルピングから始めました。
しかし、いくら損失量が少ないとしても、勝ち越すことができなければ全く意味がありません。
そして、その勝敗にとって最も大きな壁となるのは、スプレッドと呼ばれる手数料です。
例えば、一般的なスプレッドである1 pips (AUD/USD、GBP/USD、GBP/JPYなど)で考えてみましょう。あなたはスキャルピングで損失を3 pips 、利益までを3 pips で設定して取引をしたとしましょう。
そうしますと、最初から手数料である1 pips 負けた状態からスタートしますので、2 pips動くだけであなたは負けることになり、勝つためには3 pips 上に動かなければならないのです。
これがどういうことか言いますと、あなたは30%最初から負けた状態でスタートしているということなのです。ちょうど下のチャートのような勝負です。
再度確認ですが、このチャートは損小利大のトレードをしているわけではありません。利確損切りを同じにしているのに、これほど不利にスタートするのです。
FX 相場のほとんどは、「ランダムウォーク」つまり、規則性なく上下に動いていくと言われていますので、この30%という壁を越えるほどの絶大な勝率をもたらす勝率90%以上といった手法を見つけるのはほとんど不可能です。
もちろん世界には、野球でいうイチロー選手のような、天賦の才能と絶え間ない努力を続けた敏腕トレーダーたちがいますので、そうした人たちが、相場の中で飛び抜けた優位性を発揮できる場所だけを刈り取っていく場合はあるかもしれません。
しかし、それは私達が絶対に真似できない神業です。
ですから、とりわけ FX を始めて間もない方から5年以下の方が、スキャルピングトレードをやるのはとてもリスクがあると言えるのです。
語られないスイングトレードの重大な欠点
では、スイングトレードはどうなのでしょうか?
スイングトレードは、1回のトレードで100 pips 以上の取引になりますので、スプレッドの影響は1%にも満たないので、それを考慮する必要は全くありません。
また、チャート自体も相場の原理原則に従って動くので、とても取引自体は安定するかと思います。
しかし、最も私たちが耐えるのが難しいのは、1か月も待ってエントリーポイントを厳選し、やっとのことでできたトレードが負けトレードになってしまった時の絶望感です。
しかも、その損失は100 pips 以上という絶大なものになるのです。
しかし、勝率が高ければ良いのではないでしょうか?
そうではないのです。
前回の「相場の原理原則手法」で過去検証をした下のチャートをご覧ください。
このチャートを見ていますと、その勝率は17勝3敗で勝率85%という驚異の結果を叩き出しています。しかし、そんな奇跡のような結果を出していたとしても、いち部分だけを切り取って見ていますと、どうでしょうか?
いかがですか?四角内の部分だけを切り取ってみれば1勝2敗、つまりその勝率はわずか33%です。このようにどれほど勝率の高い手法を使ったとしても、2連敗3連敗をすることになどはざらに起きるのです。
では、あなたがそんな時に、スイングトレードを始めたとしたら、100 pips 以上の損失が3回も続く数ヶ月を過ごすことができるでしょうか?
私にはできません。
ですから、スイングトレードをおこなうのは簡単ではないのです。
では、私がお勧めするデイトレードはどうでしょうか?
FXの必勝トレードスタイル、デイトレード
このデイトレードは、ちょうどそれぞれの利点と欠点の間を取ったようなトレードスタイルです。
特に1時間足はある程度、法則に従って安定した動きをしてくれますので、エントリーだけ15分足などを使用することによって、安定したトレードをおこなうことができます。
また、1日に1回はトレードすることができますので、一週間で7回ほどトレードができれば、その週だけ、大変調子が悪く4勝3敗つまり勝率57%で終わったとしても、それほど心を痛めることなく週末を迎えることができます。
また、何より私たちがFXを始める理由は時間的な自由を得る為でもありますので、スキャルピングトレードのようにチャートに張り付かなければならないのであれば、工場の流れ作業で働いてるのとほとんど変わりがなくなってしまいます。
それに引き換え、デイトレードは3、4時間に1回だけチャートを見るだけでも、トレードを行うことができますので、精神的な負担がとても軽いです。
このように、スキャルピング、デイトレード、スイングトレードというそれぞれのトレードスタイルの利点や欠点について注意深く考えてみますと、やはり、デイトレードが最も良いトレードスタイルであるということが分かるのではないでしょうか?
しかし、このようにトレードスタイルを固めて、過去検証も済ませたとして、私たちは、一体どの FX 会社を利用して取引をしたらよいのでしょうか?
とりわけ、国内口座と海外口座の一体どちらを選べば良いのでしょうか?
その点に関しては、次回の記事で取り上げたいと思います。
まとめ
スキャルピングトレードはわずかな値動きを狙っていくトレードスタイルのため、損失が少なく、資金の回転効率も高くすることができる反面、スプレッド(手数料)が取引に及ぼす影響が絶大であるため、おすすめできない。
スイングトレードは、1回で100 pips 以上を数週間から数ヶ月にわたって取引を行うので、1回で生じる損失額がとても高く、連敗した場合などにはそれを続けていくための強靭な精神力が求められるため、おすすめできない。
デイトレードは、1日ほどで取引が終了し、用いる1時間足のチャートも「相場の原理原則」に従って動いていくため、安定したトレードをおこなうことができる。
また、チャートに張り付く必要がないため、時間的な自由も得ることができるので、最もおすすめできるトレードスタイル。
本日も、最後までご覧くださり、本当にありがとうございました。
最速 FX のケンジでした。
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