前回の記事では、ラス押し抜けとトレンドライン抜けが、エリオット波動の第1波であり、その後の第3波を狙うことによって、もっとも安定した取引を行うことができることを学びました。
本日は、エリオット波動の別の必勝法、つまり利確ポイントがはっきりわかるという点を見てみましょう。
FXは、エントリーポイントだけがわかっても、最適な位置に利確ポイントを置かなければ、チキン利食い(すぐに利確してしまい利益が上がらない)や最悪の場合、利確ポイントギリギリで反転して、損切りになってしまう場合があります。
ですから、そうならないように、本日の講義により、最適な利確ポイントを簡単に見つける方法をお伝えしたいと思います。
目次
エリオット波動の第2の利用法:エリオット波動定規
エリオット波動は、これまで考えてきたように、第3波だけを安定して取ることができるというだけではありません。
もうひとつの素晴らしい特性を持っています。それは、「少なくとも第3波は第1波よりも長くなる」という特性です。
これによって私たちは、第3波の付け根でエントリーできた場合に、どこまで利益確定を伸ばせば良いのか迷う必要は全くないのです。
第1波の長さをそのまま第3波に当ててあげれば良いのです。
そして、それを私はエリオット波動定規と呼んでいます。
このエリオット波動定規はヒゲの先端からヒゲの先端までを基準とするのか?それともローソク足の実体から実体までを基準とするのか?という二つの考え方があります。
そして、世界中のトレーダーには、その二つの考え方が存在するため、どちらかに決めて利確する必要があります。そこで私は過去検証をおこない、その結果、実体から実体の第1波の長さを定規とするほうがより勝率が高くなることを確認できました。
では本当にそうなるかどうかをチャートから確認してみましょう。
いかがですか?びっくりするぐらいエリオット波動定規通り、第3波は第1波よりも長く形成されていると思いませんか?
では、この点もこれまで使用してきたチャートで、実際に皆さんで当てはめてみてください。
これまで使用してきた、2枚のチャートにエリオット波動定規を当てて、第3波が第1波よりも長くなっている様子を確認してみてください。そして、その時に忘れてならないのは、第1波の実態から実体までを定規とするということです。
いかがでしたか?
確かに、世界中のトレーダーが止まる位置を話し合っているかのように、ぴったりと止まっていると思いませんか?これは、多くのトレーダーによって意識されている証拠なのです。
このように、エリオット波動定規を使うことによって、私たちは、チキン利食いをしてしまうのではなく、相場の中でかなりの確率で到達するポイントまで、しっかりと取りきることができるようになります。
それがトレードの安定性につながるのです。
ちなみに、下記のチャートで示されていますように、最後の波がヘッドアンドショルダーを形成して、なおかつ、右肩下がりになっているような場合は、相場の最高値ではなくヘッドアンドショルダーの右肩を第1波として認定しますので、そのローソク足の実体から定規を当てるようにしてみてください。
このことはダブルトップを形成した場合にも適応され、右肩が下がっている場合、そのローソク足の実体から定規をあてます。
エリオット波動第3波が形成された後もさらに相場が伸びていく理由
しかし、相場をもっとよく見てみると、第3波がしっかりと形成された後に、もっと価格が伸びてしまう場合があるのではないでしょうか?
そうした事柄はなぜ起こるのでしょうか?
それは、もう一つの上の足で、エリオット波動の第3波が形成されている状態なのです。
例えば、1時間足で第3波までしっかりと形成された後、4時間足レベルで第3波を形成しているという状態なのです。そして本当に相場に勢いがあればその後、日足レベルで第3波が形成されていくのです。
エリオット波動が増幅していく様子をチャートから見てみよう!
まずは、30分足でエリオット波動を追いかけて、トレードできたとしましょう。もちろん、予定通り勝利です。青色で示されたエリオット波動定規を使いました。
しかし、相場はどんどんと上に向かっていきます。今度は4時間足でトレードできそうです。赤色で示されたエリオット波動定規を使いました。勝利です。
でも、まだまだ上昇していきます。今度は日足でトレードが出来そうです。黄色で示されたエリオット波動定規を使いました。これもやはり勝利です。
なんか、びっくりしませんか?このように相場の波というのは、どんどんと増幅されて、より大きい足へとエリオット波動が反映されていくのです。
しかし、日足などでエリオット波動が第3波まで形成されるには数ヶ月という月日が必要になりますので、私は1時間足レベルで第3波を取りきることだけに注意を集中しています。
そして、それが必勝法への最も近道になります。
少し話のスケールが大きくなってしまいましたが、とりあえず、私たちはこれまで考えてきましたように、押し安値とトレンドラインを抜けたその波を第1波と認定します。
その後、第2波を待ってから第3波に乗っていく訓練を過去検証を通して自分のあたまに覚えさせていく必要があるのです。
どうぞ、今日勉強した事柄をご自分でも、どんどんと過去検証を行い、本当に相場の中で、このことが起きているのかどうかを確かめてみてください。
次回は、エリオット波動の第2波が形成された時に、さらに一つ下の短期足(15分足)に切り替えて、どのように最も有利な場所からエントリーすることができるか?
つまり、マルチタイムフレーム分析を取り入れた、実際のエントリー方法について考えていきましょう。
この方法を取り入れることにより、この手法は65%以上の勝率を上げることができるようになります。
どうぞご期待ください。
まとめ
エリオット波動の第3波は、第1波よりも長くなるので、その性質を利用して第3波を、どこまで伸ばしたら良いのかを測ることができる。それをエリオット波動定規と呼んでいる。
第1波に定規を当てる時に、ヒゲの先端からヒゲの先端ではなく、ローソク足の実体から実体までを定規とすることによって、最も確実なポイントを図ることができる。
1時間足で第3波まで形成された後も、どんどんと相場が伸びてしまう場合には、それよりも上位足、つまり4時間足もしくは日足レベルで第3波を形成している可能性がある。そのようにして相場の波はどんどんと拡張されていく。
この手法の全貌を手っ取り早く知りたい方はこちら!
本日も、最後までご覧下さり、本当にありがとうございました。
最速 FX のケンジでした。
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